マナー教育について

ガウリを作る時の理念は、
 ・色々なお教室が溢れる中で高額で特別なところに行かなくても当たり前に自然に良質の音楽教育を受けられるお教室を作りたい
 ・自分が受けて本当に良かったと感謝している事を次世代に巡らせたい
 ・自分がこうすれば良かったと思っているより良いアイデアに溢れた楽しい教育をしたい
という3点でございました。
これら3点を、子供達が萎縮してしまうような緊張の雰囲気ではなくて、愛情に溢れたあたたかで柔らかな環境の中で行いたいと考えております。

2点目の自分が受けて本当に良かったと感謝している事と申しますのは、受けた音楽教育は言わずもがなでございますが、その他に日本人らしい気遣いであり、ものを習うという事に対する考え方であり、全て社会に出てから役に立つ事が詰め込まれた教育でございました。
塾や大手の教室で触れる事は出来ない事が出来ますのが、マンツーマン個人教授の長所。
ご自宅とまた違った面から、他人の大人が向き合って何かを教えてくれるという機会は、実は非常に貴重な大切な機会でございます。

私の親は大変厳しかったですけれど、それでもやはり当時ご年配でいらしたピアノの先生からいただくピアノ以外の細やかな教えは特別なものであり、後に茶道を始めましても、目上の方の前に出ましても、こういう時にはどうするべきかという道理が自然に分かっておりました事、大人になってここまで目上の方に可愛がっていただきどこに出ても恥をかくこともなく、どんな場でもまるで我が家かの様に図々しく楽しく振る舞えている事は、ひとえに毎週通っておりましたピアノの先生のおかげだと思っております。

わざわざ口にして頂いて教わった事もございますし、毎週、毎月の先生と母のやり取りを横で見ていて覚えた事もございます。
このような財産を自分で止めずに子供達に巡らせる事が、大人の役目であると考えております。
とはいえなかなか至らない事も多くございますが、いつも心にある想いでございます。

ゆるやかで楽しい笑顔のレッスン時間でありながらも、マンツーマンでのレッスンでなければ体得出来ない演奏以外の大切な事をお伝え致します。

例えば。
お月謝を引き落としにした方が事故等の心配がございませんが、支払いではなく御礼であるという事を、お金は様々な形になる事・特に大切な御礼の扱い方を子供達に教えたいので、旧式にお月謝袋で現金を扱っております。
物を渡す時に相手向きに回して両手で渡す事、この中にはお金の形をした「ありがとう」が入っているという事…等。

電子マネーの時代で物を買う時にお金のやり取りを見ないでお育ちになるお子さんも多いと存じますので、伝える様にしております。

生徒さんには人に物をお渡しする時のやり方をお教えしてございますので、よろしくお願い致しますと私に楽譜を渡して下さる時に、裏返しや逆さまでお渡しになる生徒さんはいらっしゃいません。お教えすれば、園児でも必ずちゃんと相手に正面を向けて物を渡す様になります。
親子間でなかなかこの様なシーンもなくチャンスもないと存じますので、このようなレッスンの機会を大事にしたいと思っております。


当たり前の事のようでございますけれど、時代の流れとともに流れやすい事であり、親御様にとりましては当たり前にご存知の事でご無礼になる事もあるとは存じますが、共に子供達の将来の為にしっかりと締め直す事が大切な時期のように存じます。


ガウリ代表 高橋教予